目次 Contents
どこにでもありそうな石積みされている斜面、その斜面の上の盛土が崩れ女子高校生が巻き込まれる事故が2020年2月5日の午前8時ごろ発生しました。
病院へ運ばれましたが死亡が確認されました。
お悔やみ申し上げます。
現場を調べてみると、本当にどこでもありそうな光景が目につきます。
土砂災害の恐ろしさを見直すきっかけとなり、改めて土砂災害について危険性を調べてみようと思います。
事故現場
今回発生した事故現場です。
高さは約16m、7mほどの高さまで石積みやコンクリートで補強されたいたが、補強されていない上部の斜面から約7~8mにわたり約68トン分の土砂が崩れました。
逗子市のハザードマップを確認してみます。
矢印のあたりが事故現場、薄茶色の部分に該当しております。
凡例を確認すると、2011年「土砂災害警戒区域(急傾斜地)」になっておりました。
周囲には同じ色が広範囲にあることも確認できます。
ただし県が対策工事を行う「急傾斜地崩壊危険区域」ではなかった。
指定基準を見ると、傾斜度30度以上はあると思うし、高さは5m以上あるし、クリアしていてももおかしくないような場所だと個人的判断ですが。
近隣の方の話によれば、大雨が降っていないのにどうして起きたのか?2月に入り降水量はなかった。
原因のひとつか
土砂災害に詳しい方のコメントによれば、「崩壊の岩を見ると、泥岩(でいがん)みたいなのが見えます。それが割れ目があって、風化して土壌化している。雨や地震がなくても、どんどん不安定化しているから、場合によっては、何かわからないきっかけで崩れ落ちる。風化が進んできた斜面は、それだけで気をつけないといけない」と指摘しております。
逗子と葉山の警戒区域が255区域もあるそうです。
ただ問題なのが、崩落の前兆現象などの情報がないこと、予兆なしで起きたことです。
目撃者の男性によれば、「頭の上にパラパラと少量の砂粒が落ちてきて、次の瞬間、大きな塊(かたまり)ように土砂が落ち女子高校生はすぐに見えなくなった」と話しております。
一瞬の出来事だったと判断できます。
崩落した土砂災害の原因は現在調査中です。
土砂災害の危険性を理解する
土砂災害の危険性を知っておくには、土砂災害等のハザードマップをまず理解しておくことが重要です。
梅雨の時期や集中豪雨、台風などによりがけ崩れや土石流、地すべりなどが発生した場合に被害を受ける恐れのある区域を「土砂災害警戒区域」「急傾斜地崩壊危険区域」として示しています。
逗子市土砂災害等ハザードマップを参考に、自分の住まい周辺は大丈夫なのか確認しておく必要があると思います。
土砂災害やがけ崩れの前兆は?
ハザードマップによる前兆は、地中にしみ込んだ水分が土の抵抗力を弱め、雨や地震などの影響によって急激に斜面が崩れ落ちることをいうそうです。
今回の事故は、地震や雨の影響はないように思えます。
がけ崩れは、突然起きるため、人家の近くで起きると逃げ遅れる人が多く死者の割合も高くなってくると言われてます。
確かに目撃者の証言では、「頭の上にパラパラと少量の砂粒が落ちてきて、次の瞬間、大きな塊(かたまり)ように土砂が落ちた」と言われてますので、突然発生したことは間違いないことになります。
・がけから小石がパラパラと落ちてくる
・斜面にひび割れができる
・斜面から湧き水が濁ったり、新たに湧水が発生する
このような状況では危険だと書かれております。
土砂災害で気をつけること。
ハザードマップでは2つの「急斜面地の崩壊(がけ崩れ)」「土石流」をすなわち土砂災害警戒区域として注意するようにと言われております。
急斜面地の崩壊(がけ崩れ)
今回の事故は、「土砂災害警戒区域(急傾斜地)」になっていた。
予防や対策は?
予防には、削っただけの斜面は危険ということが今回の事故で判明したと思うので、危険な斜面にはコンクリートで補強する工法が必要ではないでしょうか。
法枠工(のりわくこう)
コンクリート枠で押さえて斜面を崩れにくくする工事。
擁壁工(ようへきこう)
斜面をコンクリートで押さえたり、崩れてくる土砂を受け止める壁や柵を斜面から離れたところに設置する工事。
土砂災害警戒区域(急傾斜地)はこのような工事をすべきだと考えられます。
事前に予測し工事されていればという思いが募ります。
土砂災害の発生件数は?
政府広報オンラインでの情報です。
2016年(平成28年)からがけ崩れの件数は年間約1,000件近く発生しています。
土石流等の発生は2018年から飛びぬけております。
がけ崩れの他に今後の予防について地すべりなども考えておく必要があると考えられます。
おわりに
土砂災害の危険性は、土砂災害警戒区域(急傾斜地)を知っておくことだと思います。
土砂災害は台風や大雨で起きると思っていましたが、今回の事故では気象条件とは関係がないように思うからです。
歩いていて斜面がある場所は危険、危険予測する必要があると考えられます。
危ないかもという身構えが今後必要な時代になったのではないでしょうか。
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。