神奈川県の熊はどこにいるの?目撃が多い場所や市町村は?2015年~2019年までの情報でわかったことは?

神奈川県のクマ:熊の目撃が多い市町村

目次 Contents

全国の熊が捕殺された内容によると、市街地に出没が多くなりヒグマやツキノワグマ、2019年は4月~12月までの集計では5,667頭と発表され数値では過去最多を更新中。

今後どうなるのでしょうか?

市街地へ出没する理由は、木の実が凶作し人里へと主な理由だそうです。

また、暖冬の影響もあり冬眠が遅れエサを探し回るようです。

神奈川県でも例外ではないように思えます。

神奈川県では、ツキノワグマの生息地は丹沢山地です。

神奈川県北西部に位置し、南北約20Km東西約40Kmの広がる丹沢山付近を中心とする山地です。

減少傾向なのか増加するのか気になる方もいるはずと思い、2015(平成27年)~2019年(令和元年)までの熊出没情報をまとめてみました。



2015年度の熊出没・目撃情報

まず2015年度熊の出没や目撃件数です。(2015年4月1日~2016年3月31日)
平成27年度 県内におけるツキノワグマの目撃等情報」を参考にしております。

2015年度目撃件数:79件

目撃情報はいつからいつまでだったのか。

4月16日~翌年2月2日

通常、熊の冬眠(冬ごもり)する時期は、12月~4月と言われておりますが、餌が十分に食べれず冬眠できない熊や冬眠から目覚めてしまうなど、まちまちのようです。

月別に分けてみます。

04月:2件
05月:5件
06月:3件
07月:14件
08月:13件
09月:7件
10月:13件
11月:9件
12月:9件

翌年1月:3件
02月:1件
03月:0件

春になり冬眠から目覚めた熊、秋ごろになると冬眠のために栄養をつけておく必要があると考えられている熊ですが、月別の目撃情報からでは、7~12月までが多いことがわかり、丹沢山地に生息する熊は夏頃から活動する傾向があると考えられます。

出没・目撃された時間帯は?

3時間ごとに分けてみました。

00時~03時:09件
03時~06時:10件
06時~09時:12件
09時~12時:08件
12時~15時:10件
15時~18時:09件
18時~21時:14件
21時~24時:01件
※79件のうち6件は時間不明のため73件分の分類です

深夜、早朝、日中と目撃が多いことがわかります。
夜の21時以降から3時間だけ少ない結果となります。

神奈川県で一番多く熊が出没する地域は?

神奈川県:熊出没エリア:2015年度
(クリックすると画像は拡大します)

2015年度で熊が出没した地域を色分けしてみました。
(赤色:出没・目撃、白色:なし)

市町村別に確認します。(五十音順です)

厚木市

厚木市では4件のうち1件は捕獲、丹沢山中へ放してます。
残り3件うち1件が気になります、人里で目撃されたことです。

厚木市七沢 厚木市飯山
山中:2件 人里:1件

クリックするとマップが表示されます。(エリア確認)

人里とは?

村落など、人の集まり住んでいる所。
「人里離れた山奥」
人里離れた奥山ではなく、集落の近くにあって、地域住民の生活と密接に結びついた森や田んぼなどのある場所のこと。

厚木市飯山の人里目撃情報では、「クマらしき動物が道路を横切るのを目撃」と報告されています。

伊勢原市

伊勢原市の2015年度は、45件の熊目撃等の情報があり、そのうち人里で目撃されたのは31件と非常に多く一番です。

子易(こやす) 上粕屋(かみかすや)
山中:9件 人里:26件 人里:1件

人里で目撃された子易は、神奈川県で一番多いエリアと判明。
マップで見てもわかるように、以外にも小学校や神社、高齢者施設もあり危険なのでしょうか。

詳細を確認してみます。

なんと「センサーカメラによりクマを撮影」という報告が大半を占め、「10/3、果樹園にクマの糞、食痕、爪あと、枝折れ」など果樹園を訪れる傾向があるようです。

4~9月頃までは、広域防護柵の外側を歩く姿が撮影されており、10~12月頃になると果樹園の実が被害にあうようです。(熟した匂いが漂うためでしょうか)

上粕屋では「寺の建物の窓ガラスにクマの足跡や爪あとを確認」という報告でした。
お供えものでもあったためでしょうか。

他の3か所の報告です。

日向 大山 坪ノ内
山中:3件 人里:3件 山中:2件 人里:1件

日向や大山では熊の出没もあり得ると考えますが、坪ノ内エリアで目撃されたのは驚きです。
クリックすると、MAPが表示されるので確認できます。

国道246号沿いです。
「車で通りかかった住民が農地にクマと思われる動物を目撃」との情報です。
7月21日の出来事、農地ということは畑で作られた野菜を食べていたのでしょうか。

伊勢原市日向でも人里で目撃情報は3件あります。
「5/24、地元住民が橋を渡るクマを目撃」や「8/13、道路を横断し川の中へ降りていくクマを 目撃」「8/31、センサーカメラによりクマを撮影」など。
身近に熊が現れていることを感じます。
センサーカメラを設置していること、予防策でしょうか。

伊勢原市のエリアが一番熊の出没や目撃が多いことが判明しましたが、主は「センサーカメラが撮影」という報告であり、危ないと思えるのは果樹園かもしれません。

冬眠前に栄養を摂るためでしょうか。

小田原市

小田原市の2015年度は、2件の熊目撃等の情報があり、山中と痕跡情報でした。

久野
山中:1件 痕跡:1件

山中では「4/16、威張山林道上から目撃」、痕跡は 「11/19、林道下に熊棚と爪あとを確認 」というものでした。
人里にまでの情報はありませんが、来年度はどうなるのか心配になります。

清川村

清川村の2015年度は、5件の熊目撃等の情報があり、そのうち人里で目撃されたのは3件です。

宮ケ瀬 煤ヶ谷(すすがやむら)
山中:1件 山中:1件 人里:3件

煤ヶ谷の人里3件の情報では、「7/8、住宅横の擁壁(ようへき)を登ろうとし、その後川へ向かったクマらしき動物を目撃」や「7/20、山の方へ歩いていくクマを目撃」「7/21、地元住民が住宅近くでクマを目撃」報告されています。

1年で3回も人里に現れるのは多いのではないか、しかも7月に集中していることが気になります。
あと、宮ケ瀬山中では「県道から宮ヶ瀬湖の対岸にいるクマを目撃 」、宮ケ瀬湖は人気スポットだということです。
来年度は目撃情報が減っていることを願いたい。

相模原市緑区

相模原市緑区の2015年度は、14件の熊目撃等の情報があり、そのうち人里で目撃されたのは8件と多いです。

牧野 鳥屋 佐野川 青野原
山中:2件
人里:2件
山中:1件
人里:2件
山中:1件
人里:1件
人里:1件

緑区では8か所から人里へ入る熊目撃情報があります。

日蓮 名倉 千木良 青根
人里:1件 人里:1件 山中:1件 山中:1件

それぞれの現場情報を確認します。

牧野では2件人里に目撃情報があり「7/23、車からクマを目撃」「10/13、家の裏山で親子グマと思われる茶色の動物を目撃」。
牧野の山中で8月26日に捕獲しますが、相模原市山中に放しております。

鳥屋でも2件あり「7/1、地元住民が車から体長約1mのクマが道路を横ぎるのを目撃」「2/2、クマらしき足跡を目撃」した。

佐野川では1件 「6/22、地元住民が車から体長50cm~1mのク マらしき動物を目撃」した。

青野原でも1件「4/24、地元住民が子グマを目撃」した。

日蓮でも1件「7/28、地元住民がクマを目撃」。

名倉でも1件「親子連れのクマを目撃」。

親子クマ、子熊、親子連れと人里にエサを求めて今後も探す傾向が考えられます。
親子連れ(子持ち)の熊と出会った場合は非常に危険と言われおり、警戒が必要なのかもしれません。

中井町

中井町の2015年度は、1件の熊目撃等の情報があり、人里で目撃された。

松本
人里:1件

松本では1件の目撃情報がありますが、2頭が人里へ。
「8/7、親子連れのクマを目撃」されています、相模原市緑区と同じく気を付ける必要があります。
夏の時期です、やはり畑などの野菜目当てなのでしょうか。

箱根町

箱根町の2015年度では、2件の熊目撃等の情報があり、そのうち人里で目撃されたのは1件です。

湯本 元箱根
山中:1件 人里:1件

湯本では山中で痕跡「5/17、湯坂道周辺で糞(?)を目撃」されてます。
元箱根では人里に「5/31、自動車運転中に子グマを目撃」。

湯本も元箱根も観光客が多いエリアです。
子熊を目撃したので親グマが周辺にいたのかもしれません。

来年度、人里への目撃情報は増えるのでしょうか。

松田町

松田町の2015年度は、1件の熊目撃等の情報があり、人里で目撃されてません。

松田町寄(まつだまちやどりき)
山中:1件

寄では、山中で「1/13、マス釣り場近くでクマを目撃 」と報告されてます。
マス目当てだったのでしょうか。

1月13日16時30分頃の情報、冬眠していてもよいはずです。

山北町

山北町の2015年度では、5件の熊目撃等の情報があり、そのうち人里で目撃されたのは1件です。

世附 中川 清水 川西 向原
山中:1件 人里:1件 山中:1件 山中:1件捕獲 山中:1件

中川だけ人里で目撃情報「8/16、ハイカー及び地元住民が子グマを目撃」、親グマも周辺にいたのかもしれません。

世附では「7/15、山梨県との県境部で車の運転者がクマを目撃 」。

清水では「9/4、登山道で子グマを目撃」中川で目撃された子熊かもしれません。

川西では「9/25、ハイキングコース上でクマを目撃」と冬眠前のエサを探していたのでしょう。

向原の山中では「12/28、捕獲し丹沢山中に放す」、冬眠していなかったことがわかります。

山北町は人里での目撃は低いようですが、来年度はどうなるのか。

2015年度まとめ

以上、2015年度の神奈川県におけるツキノワグマの目撃情報を参考に調べた内容でした。
そして各地域、熊の目撃されたエリアを地域別にしてみました。

2015年度神奈川県:クマ出没地域
(クリックすると資料は拡大します)

伊勢原市がトップ、次に相模原市緑区という結果となりました。

神奈川県でも3回捕獲しておりますが、山中へ放していますので、今後頭数が増えてゆくのではと考えられます。
頭数が増えれば、畑の野菜、果樹園など被害が大きくなり広がるはずです。

この2015年のデーターを基準に2016年度は減ったのか、それとも地域拡大したのか比較してみようと思います。



2016年度の熊出没・目撃情報

2015年度と比べてみると興味深い部分も見つかりました。
それぞれでご紹介したいと思います。

まず熊の出没や目撃件数です。(2016年4月1日~2017年3月31日)
平成28年度 県内におけるツキノワグマの目撃等情報」を参考にしております。

2016年度目撃件数:193件

2015年度は79件でしたので2倍以上目撃や撮影されたことになります。

神奈川県:熊目撃と撮影された件数:2015年度と2016年度比較グラフ
(グラフはクリックすると拡大します)

平成28年度のこととはいえ、神奈川県では熊の出没情報が1年で193件は多いと感じます。

目撃情報はいつからいつまでだったのか。

2016年度:4月8日~翌年2月21日

2015年度:4月16日~翌年2月2日

どちらも4月上旬や中旬から翌年の2月まで目撃されております。
神奈川県で生息するクマは、2月中旬ごろから4月上旬ごろまでが冬眠されている時期なのでしょうか。

クマの活動月がわかるかもしれないので、月別に分けてグラフにしてみました。

神奈川県:クマ活動:月別グラフ:2015年度~2016年度
(クリックするとグラフは拡大します)

このグラフと頭数が増えている前提で考えてみると、春から夏までは目撃されている数が少ないので山の中で過ごしているのでしょうか。

頭数が増えても夏野菜などを求め、人里へ行き被害を出す傾向はないようにも思えます。

2015年度、丹沢山地に生息する熊は夏頃から活動する傾向があると考えていましたが、そうではないようです。

しかし、9月以降は実りの秋でしょうか、目撃や撮影された件数も非常に多く、畑や果実の被害が多かったようにも思えます。
9月~12月の中で、11月は山中や人里で遭遇してしまう可能性、キノコ狩り、紅葉シーズンのハイキング、登山は注意が必要かもしません。

そして1月から3月にかけては目撃情報は少ないことがわかります。

出没・目撃された時間帯は?

3時間ごとに分けてみました。

神奈川県:クマ目撃:熊撮影された時間帯グラフ:2015年度と2016年度
(クリックするとグラフは拡大します)

少しずつですが神奈川県生息するクマの活動時間が見えてきたように思えます。

朝方の3時~9時、15時~24時が目撃や撮影された情報が多く活動していると考えられます。
9時~15時までの間は、活動していない傾向でしょうか。

※2016年度193件の目撃情報のうち、69件は時間不明のため124件分のグラフとなります。

神奈川県で一番多く熊が出没する地域は?

神奈川県:クマ出没エリア:2016年度
(クリックすると画像は拡大します)

2016年度で熊が出没した地域を色分けしてみました。
・赤色:目撃や撮影され熊が確認された地域
・黄色:新規目撃情報あり地域
・グレー:今年度目撃情報なし
・白色:熊の目撃情報なし

2016年度は愛川町と秦野市で熊が目撃されました。
また、中井町、小田原市、箱根町は2015年度は熊情報がありましたが、2016年度は熊情報なしという結果になります。

市町村別に確認します。(五十音順です)

愛川町

愛川町の2016年度は、1件の熊目撃情報があり6月12日に半原の山中で登山中に目撃されました。
(半原をクリックすると地図が別ウインドウで表示されます)

2015年度は熊の目撃情報はありませんでした。

厚木市

厚木市の2016年度は、16件の熊目撃等の情報があり、そのうち人里で目撃されたのは6件です。

飯山 七沢 下荻野 上古沢 岡津古久
山中:3件
人里:4件
山中:5件
人里:1件
山中:1件 人里:1件 山中:1件

人里で6件目撃された情報を確認します。

飯山では「6/3、道路を横切る熊を目撃」「7/8、道路を横断する熊を目撃」「8/14、車内から道路を横切る熊を目撃」「11/11、グラウンド周辺で熊を目撃」と4件ありました。

七沢では「9/30、熊と思える動物を目撃」1件です。

上古沢も「10/21、諏訪神社付近で熊を目撃」と1件です。

山中でも気になる情報を掲げます。

七沢の山中では、鹿管理捕獲中に従事者が熊と遭遇し当人にクマが向かってきたため、危険回避のためやむを得ず捕殺することもありました。(11/23)
冬眠前は危険なのかもしれません。

他にも「10/6、大山北尾根の東斜面で親子グマを目撃」「11/12、大沢林道付近でクマ目撃」されてます。

飯山では「5/24、ハイキングコース上で親子クマを目撃」「10/17、グラウンド周辺で2頭のクマを目撃」されています。

下荻野では「高取山の山中でクマを目撃」されてます。

岡津古久では「12/31、テニスコート付近で子熊を目撃」されてます。

厚木市の年度別、熊目撃情報をグラフにしてみました。

厚木市のクマ目撃情報:2015年度~2016年度
(クリックすると画像は拡大します)

七沢と飯山でクマの目撃情報が多くなったことになります。
また、下荻野、上古沢、岡津古久など目撃情報があり熊の行動範囲が広くなったことがわかると思います。

伊勢原市

伊勢原市の2016年度は、112件の熊目撃等の情報があり、そのうち人里で目撃されたのは96件と非常に多いです。

上粕屋 子易 三ノ宮
山中:2件
人里:4件
山中:6件
人里:64件
山中:2件
人里:19件
大山 坪ノ内 日向
山中:3件
人里:3件
人里:1件 山中:3件
人里:5件

(地名をクリックすると地図が表示されます)

112件のクマ目撃情報されてますが、そのうち65件が自動撮影カメラで確認されたもの、残り47件が人里や山中での目撃情報となります。

47件のうち気になった情報を掲げてみます。

大山では「4/8、熊の糞を確認」「10/22、登山道(見晴台付近)でクマ2頭を目撃」されており見晴台は観光お勧めのスポットでもあります。

子易では「10/25、10/26とカキ畑でクマの食痕、爪痕、フンを確認」「10/28、11/2とカキ畑でクマの食痕、枝折れを確認 」。

日向では「9/11、人里で親子連れのクマを目撃」「9/26、栗畑で枝折れ足跡が確認」「9/30、車内から親子グマを確認」されてます。

上粕屋では「10/1、グラウンド内に2頭のクマを目撃」「10/21、庭のカキの木にいるクマを目撃」 されており驚いたのではないでしょうか。

坪ノ内でも「10/26、カキ畑でクマの爪痕を確認」。

三ノ宮では「10/20、人里で車から黒いクマのような動物を2頭目撃」「10/24、11/6とカキ畑でクマの食痕、爪痕、フンを確認」されてます。

伊勢原市の今回掲げた地域は、まさに熊の食卓とも思えるくらい被害があると考えられます。
この地域で食べ物が無くなった場合、周囲に広がるのではないでしょうか。

伊勢原市の年度別、熊目撃情報をグラフにしてみました。

伊勢原市のクマ目撃情報:2015年と2016年度比較
(クリックすると画像は拡大します)

子易での目撃情報が多くなったことになります。
また、三ノ宮は今年度から新たに目撃情報があり熊の行動範囲が広くなっています。

清川村

清川村の2016年度は、3件の熊目撃等の情報があり、そのうち人里で目撃されたのは1件です。

清川村煤ヶ谷
山中:2件 人里:1件

目撃された情報を確認します。

「6/19、山中で林道を横切るクマを目撃」「7/16、人里で道路を横断する黒色の大型犬程度の大きさのクマらしき動物を目撃」「9/18、山中で林道で子グマを目撃」されました。

人里へは1件という目撃情報でした。
年度別で比較したいと思います。

清川村のクマ目撃情報:2015年度と2016年度比較グラフ
宮ケ瀬の地域は2016年度は目撃情報はありません、煤ヶ谷も前年度を下回りました。

相模原市緑区

相模原市緑区の2016年度は、21件の熊目撃等の情報があり、そのうち人里で目撃されたのは17件です。
緑区内10か所で目撃されています。

青山 小倉 小原 佐野川 澤井
人里:3件 山中:1件 人里:1件 山中:1件
人里:2件
人里:1件
寸沢嵐 日蓮 牧野 三ヶ木 与瀬
人里:3件 山中:1件 山中:1件
人里:4件
人里:1件 人里:1件

目撃された気になる情報を掲げてみます。

青山では「8/6、畑にクマの足跡を確認」「8/14、8/30と車内から道路を横切るクマを目撃」「9/4、橋の下を歩くクマを目撃」されました。
8月から9月にかけての目撃、エサを探していたのでしょうか。

小倉では「7/18、養蜂箱が何らかの動物に壊され、クマのものと思われる足跡と体毛を確認」されてます。
蜜を好むようです。

小原では「10/19、人里の住宅敷地内からクマを目撃」これはかなり危険を感じたのではないでしょうか。

佐野川では「10/14、10/30と車からクマを目撃」「11/5、畑でクマの爪痕、フンを確認」されています。

澤井では「11/4、道路上でクマを目撃」されてます。

寸沢嵐では「6/18、道路を横切るクマを目撃」「8/23、民家の庭や畑にクマと思われる足跡を確認」されており庭に足跡と危険だったはずです。

日蓮では「6/18、道路上に子グマ、草むらに大きな黒い物 体を目撃」されています。

牧野では「6/9、道路上でクマ目撃」「6/15、桑の木に登る子グマを目撃」「6/16、道路上、木に登る子グマを目撃」されました。

三ケ木では「6/17、庭先を走るクマを目撃」されています。

与瀬では「5/28、店の自動扉にぶつかったクマを目撃」され驚いたと思います。

相模原緑区は5月後半から11月上旬まで目撃情報があり、1か所に留まらずあちらこちらとエサを求めて移動しているようにも考えられます。

相模原市緑区の年度別、熊目撃情報をグラフにしてみました。

相模原市緑区のクマ目撃情報:2015年度と2016年度比較グラフ
佐野川、牧野、日蓮は2015~2016年度も目撃されておりますが、2016年度は6か所も新しいエリアで目撃されました。

これは新しい餌場を求めていたのでしょうか。
2017年度のクマの行動が気になります。

秦野市

秦野市は2016年度から目撃された地域になります。

秦野市の2016年度は、17件の熊目撃等の情報があり、そのうち人里で目撃されたのは12件です。
秦野市内7か所で目撃されています。

北矢名 三廻部 丹沢寺山 戸川・横野
人里:10件 山中:1件 山中:1件 山中:1件
堀山下 南矢名 菩提
山中:1件 人里:2件 山中:1件

北矢名が非常に目撃情報があるように見えますが、実は10件のうち9件が「自動撮影カメラで確認されたもの」です。
北矢名では、2件の目撃情報だけになります。

堀山下では「9/27、山中の登山道でクマを目撃」されました。

三廻部では「9/30、山中の林道でクマを目撃」。

丹沢寺山では「10/6、大山北尾根の西側斜面でクマを目撃」。

南矢名では「10/24、11/15とカキ畑でクマの食痕、爪痕、フンを確認」されておりエサ場を見つけたのでしょうか。

北矢名では「10/28、11/25とカキ畑でクマの足跡、食痕、爪痕、フンを確認」南矢名と同じくエサ場となってしまう可能性が考えられます。

菩提では「11/18、山中で森林組合作業員が作業路で目撃」されています。

戸川・横野では「1/5、登山道上でクマを目撃」しており、まだ冬眠していないようです。

今回の情報では、9月下旬~11月中旬で秦野市にクマが入り目撃された期間です。
今後は秦野市エリアはどうなるのか、北矢名と南矢名では柿畑がありエサ場を覚えてしまったのか、気になります。

2016年度だけですが、秦野市の熊目撃情報をグラフにしてみました。

秦野市のクマ目撃情報:2016年度グラフ
来年度、熊は目撃されるのでしょうか?気になります。

松田町

松田町の2016年度は、山中で1件の熊目撃等の情報があり、そのうち人里では目撃されておりません。

松田町寄
山中:1件

目撃され気になる情報を掲げてみます。

「1/31、山中で立山橋付近の工事現場で子グマを目撃」されただけです。
冬眠する場所でも探していたのでしょうか。

松田町の年度別、熊目撃情報をグラフにしてみました。

松田町のクマ目撃情報:2015年度と2016年度比較グラフ
昨年度と同じく目撃された数も同じですが、気になることもありました。
2016年1月13日:16:30山中で目撃
2017年1月31日:8:00山中で目撃

1月になると松田町へ移動するのでしょうか?2018年もそうなるのか気になります。

山北町

山北町の2016年度は、22件の熊目撃等の情報があり、そのうち人里で目撃されたのは11件です。
町内8か所で目撃されています。

尚、2016年6月24日に玄倉で人身被害が発生しました。

神尾田 川西 谷ケ 都夫良野
山中:1件 山中:2件
人里:2件
山中:2件 人里:2件
中川 皆瀬川 向原 玄倉
山中:1件 山中:3件
人里:5件
山中:1件 山中:1件
人里:2件

目撃され気になる情報を掲げてみます。

神尾田では「11/14、落合隋道上付近の山中でクマを目撃」された。

川西では「5/29、登山道でクマを目撃」「7/11、車内からクマを目撃」「7/19、川沿いの崖で逃走するクマを目撃」「8/2、イノシシ有害捕獲用のくくりわなに錯誤捕獲し丹沢山中に放獣」しております。

谷ケでは「5/28、山中を散歩中にクマらしき動物を目撃」「6/27、山中に設置されたイノシシ有害捕獲用のはこわ なに錯誤捕獲し丹沢山中に放獣」しております。

都夫良野では「5/21、道路上で子グマを目撃」「10/10、つぶらの公園付近の道路でクマを目撃」された。

中川では「1/28、登山道(つつじ新道)からクマを目撃」。

皆瀬川では「6/7、道路を歩くクマを目撃 」「6/18、茂みの中にクマを目撃」「6/19、ハイキング中にクマを目撃」「11/5、11/6とクマによるミツバチの巣箱への被害を確認」「11/12、山中でクマを目撃」「2/21、大野山周辺の工事現場でクマを目撃」されてます。

6月と11月に皆瀬川で目撃が頻発しているのが気になります。

向原では「12/21、山中の農道でクマを目撃」されてます。

玄倉では「6/24、ハイカーが親子グマに遭遇し軽傷を負った」「10/12、丹沢山から蛭ヶ岳に至る登山道でクマを目撃」「丹沢山から塔ノ岳に至る登山道(竜ヶ馬場)でクマを目撃」されてます。

皆瀬川が一番目撃されております。

山北町の年度別、熊目撃情報をグラフにしてみました。

山北町のクマ目撃情報:2015年度と2016年度比較グラフ
(クリックするとグラフは拡大します)

相模原市緑区と同じにエサ場を求めているのか、移動範囲が広くなっているように思えます。
来年度はどうなるのか?気になります。

2016年度まとめ

以上、2016年度の神奈川県におけるツキノワグマの目撃情報を参考に調べた内容でした。
そして各地域、熊の目撃されたエリアを地域別にしてみました。

2016年度神奈川県:熊出没地域グラフ
(クリックすると資料は拡大します)

やはり伊勢原市がトップ、次に相模原市緑区という結果となりました。
2016年度は捕獲も3件あり山中へ放しており、人身被害も発生しており今後はどうなるのか懸念されところです。

新規に愛川町、秦野市が熊目撃情報が加わり、中井町、小田原市、箱根町は目撃されない結果となります。

これ以上作物被害や人身被害が発生しなければと考えます。

2015年のデーターを基準に2016年度を比較しました。
次に2017年度は減ったのか、それとも地域拡大したのかさらに比較してみようと思います。



2017年度の熊出没・目撃情報

2015年度~2017年度と比べてみました。

それぞれでご紹介したいと思います。

まず熊の出没や目撃件数です。(2017年4月1日~2018年3月31日)
平成29年度 県内におけるツキノワグマの目撃等情報」を参考にしております。

2017年度目撃件数:64件

2016年度は193件でしたので3倍近く目撃や撮影が減少したことになります。

2017年度:クマ目撃・撮影件数
(グラフはクリックすると拡大します)

2016年度は多数目撃されましたが、2015年度より目撃されていないことがわかります。

目撃情報はいつからいつまでだったのか。

2017年度:4月2日~翌年3月28日
2016年度:4月8日~翌年2月21日
2015年度:4月16日~翌年2月2日

比較してみると、4月上旬や中旬から翌年の2月まででなく、3月末まで目撃されております。

冬眠していない熊がいた?冬眠から目覚めた?のでしょうか。

クマの活動月がわかるかもしれないので、月別に分けてグラフにしてみました。

2017年度:クマ活動月別グラフ
(クリックするとグラフは拡大します)

赤色が2017年度ですから、1月を除く月で目撃されております。

頭数が増えていることを考えると目撃情報が少ないです。

出没・目撃・撮影された時間帯は?

3時間ごとに分けてみました。

2017年度:クマ目撃・撮影された時間帯グラフ
(クリックするとグラフは拡大します)

少しずつですが神奈川県生息するクマの活動時間が見えてきたように思えます。

朝方の3時~9時、15時~24時が目撃や撮影された情報が多く活動していると考えられます。
9時~15時までの間は、活動していない傾向でもありました。

※2017年度64件の目撃情報のうち、8件は時間不明のため56件分のグラフとなります。

2017年度、神奈川県で一番多く熊が出没する地域は?

神奈川県:2017年度:クマ出没地域
(クリックすると画像は拡大します)

2017年度で熊が出没した地域を色分けしてみました。

・赤色:目撃や撮影され熊が確認された地域
・黄色:新規目撃情報あり地域
・グレー:今年度目撃情報なし
・白色:熊の目撃情報なし

2017年度は箱根町で熊が目撃されました。
また、松田町、愛川町は2016年度は熊情報がありましたが、2017年度は熊情報なしという結果になります。

市町村別に確認します。(五十音順です)

厚木市

厚木市の2017年度は、3件の熊目撃等の情報があり、人里で目撃されたのはすべてです。

厚木市七沢
人里:3件

(地名をクリックすると地図が表示されます)

目撃され気になる情報を掲げてみます。

「6/14、人里で散歩中クマを目撃」「12/25、市道を通行中、子グマらしきものを目撃」されています。

厚木市の年度別、熊目撃情報をグラフにしてみました。

2017年度:厚木市のクマ目撃情報
(クリックすると画像は拡大します)

2017年度は七沢だけ3件目撃されただけとなります。
このまま来年度も目撃情報は減少傾向となることを祈るばかりです。

伊勢原市

伊勢原市の2017年度は、23件の熊目撃等の情報があり、そのうち人里で目撃されたのは18件です。

大山 子易 日向
山中:1件
人里:2件
山中:3件
人里:13件
山中:1件
人里:3件

目撃され気になる情報を掲げてみます。

尚、伊勢原市の目撃等の情報で23件中、15件がセンサーカメラ等で撮影され報告された件数となります。
センサーカメラを設置されているので、他の市町村より安全対策が整っているのかもしれません。

「4/16、自転車で走行中、山中でコグマを目撃」「4/30、有害鳥獣(イノシシ)捕獲用に設置された罠に、コグマが錯誤捕獲、山中へ放す」「5/10、県道に出てくるクマを目撃」「5/31、山中で登山道に向かってクマが歩いてきて、しばらくして元来た方に戻る」「6/13、自宅敷地にてクマを目撃」「11/11、カキの木に爪あとを発見」されてます。

春頃は道路や敷地と活動がみられ、11月頃は柿目当てという行動でしょうか。
やはり人里で遭遇するのは危険だという情報です。

伊勢原市の年度別、熊目撃情報をグラフにしてみました。

2017年度:伊勢原市のクマ目撃情報
(クリックするとグラフは拡大します)

2017年度(赤色)は伊勢原でも目撃情報は少ない。

大山と日向と子易エリアだけの情報でした。

清川村

清川村の2017年度は、6件の熊目撃等の情報があり、そのうち人里で目撃されたのは5件です。

土山峠 宮ケ瀬 煤ケ谷
人里:1件 山中:1件 人里:4件

目撃され気になる情報を掲げてみます。

人里で「6/27、車で走行中、クマを目撃」「 6/28、バードウォッチング中、クマを目撃」「7/5、自宅からクマを目撃」「9/18、自宅付近でクマを目撃」されています。

清川村の年度別、熊目撃情報をグラフにしてみました。

2017年度:清川村のクマ目撃情報
煤ヶ谷だけ毎年目撃情報があることが判明します。
目撃情報は一年を通じて4件ですが、気にしておきたい。

相模原市緑区

相模原市緑区の2017年度は、13件の熊目撃等の情報があり、そのうち人里で目撃されたのは5件です。

佐野川 寸沢嵐 谷ケ原 鳥屋 長竹
山中:2件 山中:1件 人里:1件 山中:1件 人里:2件
名倉 葉山島 牧野 若柳
山中:1件
人里:1件
山中:1件 山中:1件 山中:1件
人里:1件

相模原市緑区では、毎年クマの目撃情報が広がっている印象です。

目撃され気になる情報を掲げてみます。

「4/21、人里で散歩中、山林を逃げるクマを目撃」「6/8、車で走行中にクマを目撃」「6/15、人里で複数の目撃情報」「6/16、クマが相模湖を泳いでいるところを目撃」「7/18、畑の中にクマの足跡、複数頭の可能性あり」「9/14、山の谷から出てくるクマを目撃」「12/24、登山道でクマを目撃」「3/27、子グマを目撃」情報がありました。

4月から3月末まで行動し範囲も広いことがわかります。

相模原市の年度別、熊目撃情報をグラフにしてみました。

2017年度:相模原市緑区のクマ目撃情報
(クリックするとグラフは拡大します)

2017年度は(赤色)部分の地域が目撃されました。
件数は少ないのですが、他の市町村に比べ広い範囲で報告されていると考えられます。

佐野川と牧野エリアは毎年目撃されている地域、ただし件数は少ない。
谷ケ原、長竹、ハ山島、若柳は2017年新規目撃情報です。

目撃が減った地域は、青野原、千木良、青根、青山、小倉、澤井、三ケ木、与瀬です。
目撃情報だけで判断するのは好ましくないと思いますが、掲げてあるエリアは注意すべきだと思います。

箱根町

箱根町の2017年度は、2件の熊目撃等の情報があり、そのうち人里で目撃されたのは1件です。

畑宿 元箱根
山中:1件 人里:1件

箱根町では、2016年度は目撃情報はなく、2015年度以来となります。

目撃された内容を掲げてみます。

「6/22、山中でセンサーカメラによるクマ1頭撮影」「3/28、人里で車で走行中にクマを目撃」されています。

観光地、宿泊施設や日帰り温泉などがありやや不安になるところですが、センサーカメラ設置されているため安心です。

箱根町の年度別、熊目撃情報をグラフにしてみました。

2017年度:箱根町のクマ目撃情報
減少することを祈りたい。

秦野市

秦野市の2017年度は、2件の熊目撃等の情報があり、人里で目撃されていません。

堀山下 名古木
山中:1件 山中:1件

山中での目撃情報を掲げます。

「5/19、登山道上に1m程のクマを目撃」「11/12、登山道でクマを目撃」されました。

2016年度の秦野市で目撃された件数は17件もありましたが、2017年度は2件と大幅に減少した。

秦野市の年度別、熊目撃情報グラフです。

2017年度:秦野市のクマ目撃情報
(クリックするとグラフは拡大します)

2年間を通じて「堀山下」の地域が1件ですが目撃されており、新規に名古木が追加されました。

また、三廻部、丹沢寺山、南矢名、北矢名、菩提、戸川・横野は目撃されていないので、前年度気がかりだった南矢名、北矢名のエサ場?は防げたようです。

山北町

山北町の2017年度は、15件の熊目撃等の情報があり、そのうち人里で目撃されたのは5件です。

川西 玄倉 谷ケ
人里:2件 山中:4件 山中:1件
中川 皆瀬川 向原
山中:2件
人里:3件
山中:1件 山中:2件

山北町では、今回クマの目撃情報が横ばいと思えます。
目撃され気になる情報を掲げてみます。

「4/2、登山中に座っているクマを目撃」「4/7、登山中に逃走するクマを目撃」「6/4、車で走行中にクマを目撃。クマは山側へ逃走」「6/14、散歩中にクマを目撃」「6/27、町道上でクマを目撃」「6/30、イノシシの檻が破損、痕跡」「7/9、登山コースにてクマを目撃」「7/31、沢登り中にクマを目撃」「10/1、登山道上でクマを目撃」「11/4、家の庭のカキの木をクマが登っているところを目撃」「11/13、茶畑でクマの糞を目撃」「2/12、木に爪あとを発見」と報告。

2017年度では、山北エリアが人里で起きた情報が間近である印象を受けます。
来年度の山北町、目撃情報は注意して考えたい。

山北町の年度別、熊目撃情報グラフです。

2017年度:山北町のクマ目撃情報
毎年目撃されているのは、中川、川西、向原です。
目撃されていないのは、世附、清水、神尾田、都夫良野です。

少し気になるのが、玄倉でしょうか。

2017年度まとめ

以上、2017年度の神奈川県におけるツキノワグマの目撃情報を参考に調べた内容でした。
そして各地域、熊の目撃されたエリアを地域別にしてみました。

2017年度神奈川県:クマ出没地域グラフ
(クリックするとデーターグラフは拡大します)

見づらいかもしれませんが、地域別に山中と人里で分けております。

やはり伊勢原市がトップ、次に相模原市緑区と山北町、清川村が2位いう結果となりました。

箱根町も2017年度は再度目撃されてしまった。

愛川町と松田町は目撃情報なし。

これ以上作物被害や人身被害が発生しないよう手がかりが見つかればと考えてしまいます。

2015年のデーターを基準に2016年度、2017年度を比較しました。
次に2018年度は減ったのか、それとも地域拡大したのかさらに比較してみようと思います。



2018年度の熊出没・目撃情報

2015年度をベースに2018年度まで比べてみました。

それぞれでご紹介したいと思います。

まず熊の出没や目撃件数です。(2018年4月1日~2019年3月31日)
平成30年度 県内におけるツキノワグマの目撃等情報」を参考にしております。

2018年度目撃件数:91件

2017年度は64件でしたので減少はみられず増加したことになります。

神奈川県:2018年度:クマ目撃・撮影件数
(クリックするとデーターグラフは拡大します)

目撃情報はいつからいつまでだったのか。

2018年度:4月12日~翌3月20日
2017年度:4月2日~翌年3月28日
2016年度:4月8日~翌年2月21日
2015年度:4月16日~翌年2月2日

比較してみると、4月上旬や中旬から翌年の3月末まで目撃されております。

冬眠していない熊がいた?冬眠から目覚めた?のでしょうか。
神奈川県で目撃される熊は一年を通して動いていることではないでしょうか。

クマの活動月がわかるかもしれないので、月別に分けてグラフにしてみました。

2018年度:神奈川県:クマ活動月別グラフ
徐々にクマの行動月が把握できるのではないでしょうか。
5月から6月にかけて目撃が多くなり、7月から8月にかけ少なり、9月から12月までは目撃が多くなるといったパターンです。

では出没・目撃・撮影された時間帯はも確認してみます。
3時間ごとに分けてみました。

2018年度:神奈川県:クマが目撃・撮影された時間帯グラフ
(クリックするとデーターグラフは拡大します)

2018年度だけ少し変わった変化が起きているようです。
それは、9時~12時の日中で目撃されることが多くなったことです。

2015年度~2017年度までは日中の活動が少ない目撃数でしたが、今年度は早朝から夕方まで、6時から18時までが活動していると判断できる。

登山やハイキング中に出会う確率が高くなったことを意味していると考えられます。
2019年度はどのような時間帯、活動域なのか注目です。

※2018年度91件の目撃情報のうち、7件は時間帯不明のため84件分のグラフとなります。

2018年度、神奈川県で一番多く熊が出没する地域は?

神奈川県:2018年度:クマ出没地域
(クリックすると画像は拡大します)

2018年度で熊が出没した地域を色分けしてみました。

・赤色:目撃や撮影され熊が確認された地域
・黄色:新規目撃情報された地域
・白色:熊の目撃情報なし

2018年度は再度、愛川町と松田町で熊が目撃されました。

新規目撃された市町村は、平塚市、南足柄市、湯河原町となります。
2018年度は、熊が広範囲で目撃されたことで頭数が増えているようにも思えます。

市町村別に確認します。(五十音順です)

愛川町

愛川町の2018年度は、2件の熊目撃等の情報があり、そのうち人里で目撃されたのは1件です。

半原
山中:1件 人里:1件

(地名をクリックすると地図が表示されます)

目撃された情報を掲げてみます。

「4/15、自宅の敷地内のゴミ箱を漁っているクマを目撃」「6/23、養蜂場の蜂巣箱が壊される、付近で足跡を発見」と報告されてます。

住宅での出来事、今後は何気ない住宅地にも現れる可能性が考えられます。

愛川町の年度別、熊目撃情報グラフです。

2018年度:愛川町のクマ目撃情報
2016年度に1件、2018年度に2件と愛川町では半原のみ目撃情報があります。
養蜂場があるためでしょうか。

厚木市

厚木市の2018年度は、17件の熊目撃等の情報があり、そのうち人里で目撃されたのは9件です。

七沢 上飯山 飯山
山中:6件
人里:9件
山中:1件 山中:1件

目撃され気になる情報を掲げてみます。

「5/3、林道を下ってくる子グマを目撃」「5/21、林道でクマを目撃」「5/25、登山道でクマを目撃」「 6/29、山へ向かうクマらしき動物を目撃」「8/21、人里でクマらしき動物を目撃」「9/20、山中でクマらしき動物を2頭目撃」「11/19、 道路で小型のクマ2頭を目撃、駐車場でクマを目撃」「2/1、路上でクマらしき動物を目撃」「3/20、人里で親子連れのクマらしき動物を目撃」と報告されてます。

5月~6月、8月~9月、11月~12月、2月~3月と目撃されております。
気になったのは、7月と10月と1月が報告されていないこと、この間は他の地域へ移動し戻る行動サイクルなのでしょうか。

厚木市の年度別、熊目撃情報グラフです。

2018年度:厚木市のクマ目撃情報
七沢で目撃情報が多いようです、次に飯山です。
荻野、下荻野、上古沢、岡津古久は2016年度以降、目撃されておりません。

来年度はどうなるのか、注目です。

伊勢原市

伊勢原市の2018年度は、27件の熊目撃等の情報があり、そのうち人里で目撃されたのは7件、撮影からの情報は5件です。

尚、捕殺や3頭目撃と情報があります。

上粕屋 大山 子易
人里:1件 山中:15件 山中:1件
人里:4件
三ノ宮 日向
人里:2件 山中:4件

(地名をクリックすると地図が表示されます)

目撃され気になる情報を掲げてみます。

「6/2、6/8、6/17、6/19、6/21、6/23、6/26、6/27大山の登山道でクマを目撃」「 6/29、大山、人身被害の未然防止のため、箱わなによる捕獲を実施し、やむを得ず殺処分」。

登山道でこれだけ目撃されればやむを得ず殺処分、共存は難しい。

「7/4、車で走行中にコグマを目撃」「9/5、自転車で走行中に親子グマを目撃」。
まだ移動してエサ場を探しているように思えます。

「9/17、枝折、爪跡、食痕などの痕跡を確認」「9/19、大山で親子3頭(親1、子2)のクマを目撃」「10/7、釣り人がクマを目撃」という情報です。

畑仕事や川釣り、登山やサイクリング、ツーリングと秋は栄養を蓄えるため活動が多く見られるので注意が必要のようです。

伊勢原市の年度別、熊目撃情報グラフです。

2018年度:伊勢原市のクマ目撃情報
大山では数多く目撃されましたが、捕殺により目撃情報は下がった。
子易も2016年度は70件も目撃されましたが、今年度は5件となっている。

清川村

清川村の2018年度は、1件の熊目撃等の情報があり、人里では目撃されてません。

宮ケ瀬
山中:1件

目撃された情報です。

「5/24の深夜、車で走行中にクマを目撃」。
宮ケ瀬湖もあり観光地、これ以上目撃されないことを祈りたい。

清川村の年度別、熊目撃情報グラフです。

2018年度:清川村のクマ目撃情報
煤ケ谷の目撃がなかったのが不思議です、ほぼ隣合わせ。

清川村では1件の目撃でしたので、来年度は0件を願いたい。

相模原市緑区

相模原市緑区の2018年度は、23件の熊目撃等の情報があり、そのうち人里で目撃されたのは6件です。

青根 佐野川 澤井 三ケ木
山中:1件 山中:4件 山中:2件
人里:1件
山中:1件
寸沢嵐 千木良 鳥屋 日蓮
山中:3件 山中:1件 山中:1件 人里:1件
牧野 若葉台
山中:3件
人里:3件
人里:1件

(地名をクリックすると地図が表示されます)

目撃され気になる情報を掲げてみます。

牧野では、1件センサーカメラで撮影した情報があり他よりも目撃件数が多いですが予防しております。

「4/12、車で通行中にクマらしき動物を目撃」「4/14、寸沢嵐の登山道でクマ2匹がじゃれあっているのを目撃」「5/12、牧野では資源回収作業中にクマを目撃」「6/3、牧野で子グマを目撃」「6/4、日蓮で駐車していた車のフロントガラスにクマの ような爪痕を確認」「7/31、佐野川で養蜂箱を破壊しているクマを目撃」「8/4、千木良で登山中にクマを目撃」「9/18、寸沢嵐で登山中にクマを目撃」「10/23、佐野川で柿の木にクマらしき爪痕を確認」「11/18、青根の登山道でクマを目撃」「 3/9、佐野川、車で走行中クマらしき動物を目撃」と情報があります。

昨年度に続きクマの行動は広がっているのでしょうか。

相模原市の年度別、熊目撃情報グラフです。

2018年度:相模原市緑区のクマ目撃情報
(クリックするとグラフは拡大します)

継続的に目撃されているのが、佐野川、牧野、寸沢嵐です。

新規に若葉台も目撃情報があり加えられました。
赤色の地名以外は目撃されていないので、熊の行動は減少したと思われます。

箱根町

箱根町の2018年度は、6件の熊目撃等の情報があり、人里で目撃されておりません。

芦ノ湖湖畔 仙石原 畑宿
山中:1件 山中:1件 山中:4件

目撃され気になる情報を掲げてみます。

「10/10、町芦ノ湖湖畔でクマの糞らしきものを確認」「10/22、畑宿で子グマらしき動物を目撃」「11/23、仙石原の登山道でクマの糞らしきものを確認」と情報があります。

尚、畑宿にはセンサーカメラが設置されており、3件が撮影による情報提供です。

芦ノ湖周辺は観光地のため、これ以上目撃されないようにしなければなりません。

箱根町の年度別、熊目撃情報グラフです。

2018年度:箱根町のクマ目撃情報
新規に芦ノ湖湖畔、仙石原が目撃されたので追加となりました。

元箱根と湯本では目撃されていません。
観光地でもあるので、予防策にいくつかセンサーカメラの設置も考える必要があるはずです。

秦野市

秦野市の2018年度は、4件の熊目撃等の情報があり、そのうち人里で目撃されたのは1件です。

名古木 蓑毛(みのげ) 寺山
人里:1件 山中:1件 山中:2件

目撃された情報です。

「5/14、名古木でくくり罠に錯誤捕獲、人身被害の未然防止のため、やむを得ず殺処分」「5/24、市蓑毛の登山道でクマを目撃」「6/14、寺山の山荘付近でクマの目撃」「6/16寺山、車で走行中にクマを目撃」という情報でした。

目撃は5月中旬から6月中旬の1か月だけでした。
何か理由はあるのでしょうか?ちなみに昨年度は5月と11月に目撃されております。

秦野市の年度別、熊目撃情報グラフです。

2018年度:秦野市クマ目撃情報

2016年度は多数地域で目撃されましたが、2018年度は3件と少ない。
ただし、蓑毛や寺岡での新規目撃情報が加わり広がるのかが心配どころです。

平塚市

平塚市の2018年度は、1件の熊目撃等の情報があり、人里で目撃されました。
2015年度の情報から初の目撃情報です。

万田 人里:1件

えっ?と驚くような場所です。(地名をクリックするとマップが表示されます)

目撃された情報です。

「7/17、夜、クマらしき動物を目撃」。
クマらしきなので、夜でもあるし確定ではないような気がします。
生息域の丹沢山や大山とは少し離れすぎています。

松田町

松田町の2018年度は、2件の熊目撃等の情報があり、人里で目撃されておりません。

山中:2件

目撃された情報です。

「8/4、登山中にクマを目撃」「1/30、山中でクマを目撃」という情報です。

昨年度は目撃情報はありません。

松田町の年度別、熊目撃情報グラフです。

2018年度:松田町クマ目撃情報
寄の地域だけ目撃されており、今後は広がらないのか心配です。

南足柄市

南足柄市の2018年度は、1件の熊目撃等の情報があり、人里で目撃されました。
2015年度の情報から初の目撃情報です。

矢倉沢 人里:1件

目撃された情報です。

「2/23の16時、矢倉沢でクマらしき動物による家畜の被害」が報告されています。

冬眠しなかったのでしょうか。
今後、目撃情報がないことを祈りたい。

山北町

山北町の2018年度は、5件の熊目撃等の情報があり、そのうち人里で目撃されたのは1件です。

玄倉 世附 山市場 神縄
山中:1件 山中:1件 山中:1件
人里:1件
山中:1件

目撃された情報です。

「6/15、玄倉の林道でクマを目撃」「 7/23、町世附で釣り人がクマを目撃」「8/1の11時20分、山市場でクマらしき動物を目撃」「1/1、市場で狩猟中に親子(親1、子1)を目撃」と報告があります。

山北町でもクマの活動範囲が広くなったように思えます。

山北町の年度別、熊目撃情報グラフを確認してみます。

2018年度:山北町のクマ目撃情報

人里への目撃情報は、2015年1件、2016年11件(人身被害含む)、2017年5件、今年度は1件と減少傾向です。
ただし、新規に山市場、神縄が追加され広がる傾向です。

湯河原町

湯河原町の2018年度は、2件の熊目撃等の情報があり、そのうち人里で目撃されたのは1件です。
2015年度の情報から初の目撃情報です。

宮上 山中:1件 人里:1件

目撃された情報です。

「7/3、山中で釣り人がクマらしき動物を目撃」「11/20、人里でクマらしき動物を目撃」されました。

芦ノ湖に近いためでしょうか、今後目撃が増えるのか?注目です。

2018年度まとめ

以上、2018年度の神奈川県におけるツキノワグマの目撃情報を参考に調べた内容でした。
そして各市町村、熊の目撃されたエリアを地域別にしてみました。

2015~2018年度:神奈川県クマ目撃地域比較表
4年間分の目撃データーより各市町村、増減が確認できます。
山中のみ別表で確認。

2015~2018年度(山中)クマ目撃地域比較表
前年度より目撃情報が多い場合は赤色数字、少ない場合は青色で表示しております。
山中では2018年度になり目撃されている市町村が多く見られます。

気になる人里ではどう変動しているのでしょう。

2015~2018年度(人里)クマ目撃地域比較表
こちらも前年度より目撃情報が多い場合は赤色数字、少ない場合は青色で表示しております。

人里で目撃される数は、2018年度では厚木市と相模原市緑区が多いことがわかります。

2015~2018年度までの「捕殺・放獣・人身被害」を挙げてみます。

捕獲し捕殺されたのは、2016年11月23日14時頃、厚木市七沢の山中でシカ管理捕獲中に従事者がクマと遭遇し、当人に向かってきたため、危険回避のためやむを得ず捕殺の1件。

2016年12月26日7時頃、伊勢原市三ノ宮の人里でイノシシ捕獲用のはこわなにクマがかかっ ていることを確認、人身被害の未然防止のため、やむを得ず殺処分の1件。

2018年5月14日17時30分頃、秦野市名古木の人里でくくり罠に錯誤捕獲、人身被害の未然防止のため、やむを得ず殺処分の1件。

2018年6月29日8時20分頃、伊勢原市大山の山中で人身被害の未然防止のため、箱わなによる捕獲 を実施し、やむを得ず殺処分の1件。

捕殺は2015年~2018年度合計で4件でした。

また放獣したのは、2015年8月26日11時頃、相模原市緑区牧野の山中に設置されたイノシシ捕獲目的のわなに錯誤捕獲、市内山中に放獣の1件。

2015年9月11日10時頃、厚木市上荻野の山中に設置されたわなに錯誤捕獲、丹沢山中に放獣の1件。

2016年6月27日15時30分頃、山北町谷ヶの山中に設置されたイノシシ有害捕獲用のはこわなに錯誤捕獲、丹沢山中に放獣の1件。

2016年8月2日8時頃、山北町川西の人里でイノシシ有害捕獲用のくくりわなに錯誤捕獲、丹沢山中に放獣の1件。

2017年4月30日夕方、伊勢原市子易の人里で有害鳥獣(イノシシ)捕獲用に設置された罠に、コグマが錯誤捕獲、丹沢山中に学習放獣の1件。

山中に放したクマの件数は合計で5件でした。

人身被害の件数は2016年6月24日8時40分頃、山北町玄倉の山中でハイカーが親子グマに遭遇し軽傷を負った1件のみです。

2019年度は減ったのか、それとも地域拡大したのかさらに比較してみようと思います。



2019年度の熊出没・目撃情報

2015年度をベースに2019年度まで比べております。

それぞれ年度でご紹介しています。

まず熊の出没や目撃件数です。(2019年4月1日(5月1日令和元年)~2020年(令和2年)1月10日時点)
令和元年度 県内におけるツキノワグマの目撃等情報」を参考にしております。

2019年度目撃件数:367件(1/10まで)

2018年度のクマ目撃情報は91件でしたので4倍以上の目撃情報となりました。
下記グラフでもわかるように、過去5年間で一番です。

2019年度:クマ目撃・撮影件数
(クリックするとグラフは拡大します)

目撃情報はいつからいつまでだったのか。

2019年度:4月11日~11月30日(暫定)
2018年度:4月12日~翌3月20日
2017年度:4月2日~翌年3月28日
2016年度:4月8日~翌年2月21日
2015年度:4月16日~翌年2月2日

比較してみると、4月上旬や中旬から翌年の3月末まで目撃されておりますが、2019年度はまだ暫定状態です。

冬眠していない熊がいた?冬眠から目覚めた?のでしょうか。
神奈川県で目撃される熊は、2019年度も年間を通じて活動している可能性は過去状況でも理解できます。

クマの活動が把握できる可能性があるため、月別に分けてみました。

2019年度:クマ活動月別グラフ:神奈川県
(クリックするとグラフは拡大します)

9月~11月の目撃情報やカメラで撮影された報告が多くあります。

グラフでは、クマの行動がこの間活発であることがわかります。

では出没し目撃・カメラ撮影された時間帯はも確認してみます。
3時間ごとに分けてみました。

2019年度:クマ目撃・カメラ撮影された時間帯:神奈川県
(クリックするとグラフは拡大します)

※367件のうち82件が時間帯が不明のため、285件分のデーターとなります。

午前0時~3時は主に定点カメラ撮影され報告された情報です。
3時~6時は、カメラ撮影された報告が大部分ですが、一部目撃された情報もあります。

6時~9時は、目撃情報が大部分となります。
9時~12時や12時~15時、15時~18時も同じく目撃情報からの時間帯になります。

18時~21時と21時~24時は、カメラ撮影からの報告がメインとなり目撃情報は少なくなります。

グラフでもわかるように、15時~21時がクマが活動する傾向がわかります。
ただし、深夜でも活動している状況が確認できるので、24時間監視が必要ということで、各市町村は定点カメラを設置しクマの行動を把握していることが確認できます。

クマと共存するためには、24時間監視が必要ということでしょう。

2019年度、神奈川県で一番多く熊が出没する地域を確認します。

神奈川県:2019年度:クマ出没・目撃された地域エリア
(クリックすると画像は拡大します)

2019年度で熊が出没した地域を色分けしてみました。

・赤色:目撃やカメラ撮影され熊が確認された地域
・グレー:今年度の目撃情報なし
・白色:熊の目撃情報なし

尚、2019年度は平塚市、湯河原町では熊が目撃されておりません。

令和2年1月10日までの情報ですが367件もあり、熊が目撃された増減を調べてみました。

市町村別に確認します。(五十音順です)

愛川町

愛川町の2019年度は、2件の熊目撃等の情報があり、人里で目撃されております。

半原 人里:2件

(地名をクリックすると地図が表示されます)

目撃された情報です。

「8/31、養蜂場の蜂巣箱が壊される、付近で糞を確認」「10/27の夕方、クマを目撃」という情報でした。

愛川町の年度別、クマ目撃情報を確認してみます。

2019年度:愛川町のクマ目撃情報
クマ目撃情報の増加はないことがわかります。

2016年度:山中1件
2018年度:山中1件と人里1件
2019年度:人里2件

ただし、2019年度は人里での目撃が2件と今までなかった目撃数となり、人里へクマが出没する可能性が今後考えられます。

厚木市

厚木市の2019年度は、33件の熊目撃等の情報があり、そのうち人里で目撃されたのは30件と非常に多いです。

そのため、1頭捕殺しておりました。

飯山 上古沢 小野
人里:3件 人里:1件 人里:2件
下古沢 七沢
人里:5件 山中:3件
人里:9件

(地名をクリックすると地図が表示されます)

目撃され気になる情報を掲げてみます。

厚木市で情報公開された地域は、4月~11月かけてクマが目撃されています。

七沢では10月22日に人身被害の未然防止のため、箱わなによる捕獲を実施し、やむを得ず殺処分しています。

七沢で捕殺の経緯「4/11の7時15分頃、七沢で親子連れのクマらしき動物を目撃」「4/25の9時30分頃、親子連れのクマらしき動物を目撃」「5/16の8時頃、道路沿いで親子連れのクマを目撃」「5/17も道路沿いでクマを目撃」「5/20、5/27も親子連れクマ目撃」「6/21、林道沿いでクマらしき動物を目撃」「7/11、クマを目撃」「8/3、クマの足跡を確認」「8/8、道路沿いで親子連れのクマを目撃」「9/17、クマを目撃」「9/20の17時頃と9/25同時刻、自宅の裏山でコグマを目撃」「9/26、栗林でクマ棚、爪痕、糞を確認」「9/27、クマを目撃」「9/28、栗林でクマの糞を確認」「10/22、捕獲しやむを得ず殺処分」となった。

4月から9月まで人里に現れたのですから仕方がないことだと考えられます。
殺処分後は七沢エリアの目撃情報は2件と減少し不安は取り除かれようです。

その他の飯山では「5/16の午前3時30分頃、飯山で道路沿いで親子連れのクマを目撃」七沢で目撃されたクマでしょうか。
「6/18、飯山で道路沿いでクマらしき動物を目撃」「11/17、車で走行中にクマを目撃」と情報があり目撃数は少ないのですが目撃された場所は人里なので注意が必要です。

下古沢でも10月より目撃が確認され「10/5、栗畑で爪痕等の痕跡確認」「10/7、クマの糞及び爪痕を確認」「10/9、柿の木に登っているクマを目撃」と報告されてます。

厚木市で33件もあった情報は、捕殺されたクマが原因だったようです。
ただ、人里に現れるという部分は今後も注意しておかなければならないはずです。

厚木市の年度別、クマ目撃情報を確認してみます。

2019年度:厚木市のクマ目撃情報
新しく目撃情報があった地域は、小野と下古沢でした。
荻野、下荻野、岡津古沢は2年間以上目撃されていません。

クマの行動範囲が広がっているのか悩むところです。

2018年人里で目撃された数は9件、2019年度は30件と3倍以上ですが、1頭を捕殺したことで来年度の目撃情報は下がるはずです。

厚木エリアの登山、観光やハイキング、釣り、キャンプ、紅葉など日中以外は気をつけたいところでしょうか。

伊勢原市

伊勢原市の2019年度は、193件の熊目撃等の情報があり、そのうち人里で目撃・カメラ撮影されたのは182件と非常に多いです。

そのため、5頭中4頭が捕殺し、1頭は山中へ放しております。
人里182件の情報のうち、カメラ撮影されたのは122件、目撃されたのは60件となります。

大山 子易 三ノ宮
山中:4件
人里:2件
山中:1件
人里:109件
山中:1件
人里:7件
高森 坪ノ内 西富岡
人里:1件 人里:14件 人里:2件
日向 上粕屋 善波
山中:4件
人里:14件
山中:1件
人里:32件
人里:1件

(地名をクリックすると地図が表示されます)

193件もあるため目撃され気になる情報を掲げてみます。

大山では「5/31、人里で山中でクマらしき動物を目撃」「6/12の12時15分頃、山中の登山道でクマを目撃」「7/18の12時30分頃、登山道でクマを目撃」「8/4の14時40分頃、登山道でクマを目撃」「10/28、人里でクマを目撃」されています。
大山登山道もあり山中は登山など趣味で登られる方も多い場所、5月~8月の日中でも目撃されているので、今後は気をつけなければならない登山道かもしれません。

子易では、110件の目撃情報がありますが、そのうち79件が定点カメラで撮影され報告された情報です。
残り31件が目撃や痕跡があった情報となります。
「8/22子易では朽木にクマの爪痕を確認」「9/24、クマの糞、柿の木にクマの爪痕、食痕を確認」「9/25、柿の木に爪跡、柿の食痕を確認」「9/27、柿の木折れ、痕跡確認」「9/30、10/1、10/2柿の木の折れ、糞を確認」「10/5、柿の木にクマが登っている」と報告されており1頭目の捕獲が10月7日に実施。

「10/7、県が設置した捕獲檻で捕獲、同日、丹沢山中に放獣」してます。

しかし「10/10、子易で柿の木の折れ、糞、足跡を確認」「10/15、子易で糞を確認」「10/17、痕跡を確認」されており、10月25日に捕殺が実施されます。

「10/25と11/6、子易では日向地区で捕獲されたクマ、防除対策を行ってもなおクマの 出没が相次いでいたため、人身被害の未然防止のため、やむを得ず殺処分」されました。(計2頭)

以降も人里で「10/27、木折れ、糞を確認や夜、クマを目撃」「10/31、痕跡を確認」以降2頭目の捕殺が行われます。

「11/2と11/27子易では、上粕屋地区で捕獲されたクマ、防除対策を行ってもなおクマ の出没が相次いでいたため、人身被害の未然防止のため、やむを得ず殺処分」されました。(計2頭)

子易では計4頭(日向地区で捕獲した2頭、粕屋地区で捕獲した2頭)がやむを得ず殺処分されました。

2019年度は2015年からの情報から一番捕殺された数が一番となります。

2019年度:捕殺4頭
2018年度:捕殺2頭
2016年度:捕殺2頭

人里に入るクマが多くなったことを示していると思います。

伊勢原市の年度別、クマ目撃情報を確認してみます。

2019年度:伊勢原市のクマ目撃情報
2019年度は、新規に高森、西富岡、善波で目撃されるようになった。
2016年度も伊勢原市で目撃情報は多く、3年周期という関係は成り立つのでしょうか。

今後の目撃情報が気になる場所です。

清川村

清川村の2019年度は、10件の熊目撃等の情報があり、そのうち人里で目撃されたのは8件です。
(定点カメラ撮影情報1件除く)

煤ケ谷(すすがや) 宮ケ瀬
山中:1件 人里:7件 山中:1件 人里:1件

目撃され気になる情報を掲げてみます。

「5/30、煤ケ谷の人里でクマらしき動物を目撃」「6/4、宮ケ瀬の山中の登山道でクマを目撃」「6/17、煤ケ谷の人里、道路沿いにクマを目撃」「10/24、宮ケ瀬の人里でコグマ2頭を目撃」「11/10、煤ケ谷の山中、登山中で糞や足跡を確認」

「11/22.23.25.28と煤ケ谷の人里でクマを目撃」されてます。

清川村の年度別、クマ目撃情報を確認してみます。

2019年度:清川村のクマ目撃情報
煤ケ谷で目撃情報が多くなっていることがわかります。

新しい地域の目撃情報はないこと、宮ケ瀬と煤ケ谷のみとなっておりました。

相模原市

相模原市緑区の2019年度は、68件の熊目撃等の情報があり、そのうち人里で目撃されたのは48件と多いです。
山中では20件目撃されております。(定点カメラ撮影情報除く)

青根 青野原 青山
山中:5件 人里:2件 人里:1件 人里:2件
小渕 佐野川 沢井
人里:5件 山中:3件 人里:3件 人里:1件
澤井 寸沢嵐 鳥屋
山中:3件 人里:5件 山中:1件 人里:3件 山中:1件 人里:1件
中沢 名倉 牧野
人里:2件 山中:5件 人里:7件 山中:2件 人里:15件
与瀬
人里:1件

(地名をクリックすると地図が表示されます)

目撃され気になる情報を掲げてみます。

「5/10、中沢の人里でクマらしき動物を目撃」「5/18、青根の登山道でクマらしき動物を目撃」「5/18、 鳥屋の登山道でクマを目撃」「6/2、7/2青根の登山道でクマを目撃」「7/5、中沢の人里でクマを目撃」「7/10、青山の人里でクマを目撃」「7/12、青山、道路沿いでクマを目撃」「7/15、佐野川の山中、道路沿いでクマを目撃」「7/18、名倉では湖にかかる橋の上にコグマらしき動物を目撃」「8/13、澤井の山中、登山道でクマを目撃」「9/7、青根の栗畑に被害、足跡、爪跡を確認」「9/8、牧野では栗の木に登っているクマを目撃」「9/17、澤井では自宅庭でクマを目撃」「9/29、11/15、11/19、11/20、11/29、11/30牧野で養蜂用の巣箱が1つ壊される」「9/30、10/1、10/2、10/3、10/7小渕で養蜂場の蜂巣箱が壊される」「10/13、澤井で養蜂箱が壊される」「10/19、10/20、10/23名倉で自宅裏のくるみの木で親子グマを目撃」されました。

頭数が多くなったためでしょうか、養蜂場での被害が以前よりも多く報告されています。
牧野、小渕、澤井は今後被害が多くなるのかもしれません。

相模原市緑区の年度別、クマ目撃情報を確認してみます。

2019年度:相模原市緑区のクマ目撃情報
(クリックするとグラフは拡大します)

牧野、佐野川、名倉、澤井、澤井、寸沢嵐での目撃情報が多く見受けられます。
小渕、沢井、中沢が新規目撃された場所となった。

今後どうなるのか気になります。

箱根町

箱根町の2019年度は、2件の熊目撃等の情報があり、すべて人里で目撃されました。

仙石原 人里:2件

目撃された情報です。

「9月14日16時、仙石原の人里で道路を散歩中にクマを目撃」「9月25日7時45分、仙石原の人里でクマらしき動物を目撃」されました。

多くの美術館もあり観光名所、9月の早朝や夕方は気をつけるべきなのでしょうか。

箱根町の年度別、クマ目撃情報を確認してみます。

2019年度:箱根町のクマ目撃情報
他の市町村より目撃情報は少ない、気にする必要はないのではないでしょうか。

秦野市

秦野市の2019年度は、11件の熊目撃等の情報があり、そのうち人里で目撃されたのは5件です。

(定点カメラ撮影情報8件除く)

北矢名 丹沢寺山 寺山 戸川
人里:3件 山中:1件 山中:1件 山中:1件
堀山下 柳川 蓑毛
山中:1件 人里:1件 山中:2件 人里1件

目撃され気になる情報を掲げてみます。

「4/14、戸川の山中でクマを目撃」「5/12、丹沢寺山の登山道で子グマを目撃」「5/17、蓑毛の登山道でクマを目撃」「9/26、柳川で成獣が道路を横切る姿を確認」「10/4、蓑毛で自宅庭の柿の木でクマを目撃」「10/9、堀山下の登山道でクマを目撃」という情報でした。

4月と5月、9月と10月は登山には気をつけるべきでしょうか。

秦野市の年度別、クマ目撃情報を確認してみます。

2019年度:秦野市のクマ目撃情報
秦野市での目撃情報は少ないと思われます。
北矢名が過去含めると13件目撃されておりますが、毎年目撃されておりません。(固定カメラでは熊目撃情報はあります)

松田町

松田町の2019年度は、9件の熊目撃等の情報があり、そのうち人里で目撃されたのは3件です。
尚、9月8日に松田町寄でイノシシ、ニホンジカの有害捕獲用の箱わなにクマが錯誤捕獲、丹沢山中に放獣しています。

松田町寄 松田庶子
山中:5件 人里:3件 山中:1件

目撃され気になる情報を掲げてみます。

「7/4、寄の道路沿いでクマを目撃」「7/17、松田庶子の道路沿いでクマらしき動物を目撃」「7/30、寄の山中でコグマらしき動物を目撃」「9/18、寄の山中でクマを目撃」されています。

松田町の年度別、クマ目撃情報を確認してみます。

2019年度:松田町のクマ目撃情報
松田町の寄にクマ目撃情報があり、毎年10件以下と少ない。

ただし、今後は増えるのでしょうか。

南足柄市

南足柄市の2019年度は、2件の熊目撃等の情報があり、すべて人里で目撃されました。

中沼 塚原
人里:1件 人里:1件

目撃された情報です。

「6/28、中沼の人里で自転車で走行中にクマらしき動物を目撃」「8/19、塚原の人里、車で走行中にクマを目撃」されています。

件数は少ないですが南足柄市の年度別、クマ目撃情報を確認してみます。

2019年度:南足柄市のクマ目撃情報
やはり2018年度から目撃され、2019年度は2件ですが増えている傾向です。
このまま目撃情報は増えて行くのでしょうか。

山北町

山北町の2019年度は、11件の熊目撃等の情報があり、そのうち人里で目撃されたのは6件です。
11件のうち2件が捕獲し丹沢山中へ放しております。

玄倉 谷ケ 谷戸 中川
人里:1件 人里:1件 人里:1件 山中:1件
平山 皆瀬川 向原 湯触
山中:1件
人里:1件
山中:1件
人里:1件
山中:2件 人里:1件

目撃され気になる情報を掲げてみます。

「7/17、中川の林道沿いでコグマを目撃」「9/6、皆瀬川山中にてクマを目撃」「9/17、平山の人里でクマと思われる足跡等を確認」「9/21、玄倉の人里で栗の木に登っているクマを目撃」「10/2、向原の山中道路沿いでクマを目撃」 「10/16、湯触の人里で柿の木に登るクマを目撃」「10/24、谷ケの人里でクマを目撃」されています。

増えているのでしょうか、山北町の年度別、クマ目撃情報を確認してみます。

2019年度:山北町のクマ目撃情報
皆瀬川、中川、向原、玄倉が目撃情報が多いようです。

谷戸、平山、湯触が新規目撃された場所になり広がりを感じます。

2019年度まとめ

以上、2019年度の神奈川県におけるツキノワグマの目撃情報を参考に調べた内容でした。
そして各市町村、熊の目撃されたエリアを市町村別にしてみました。

2015~2019年度:神奈川県クマ目撃地域比較表
5年間分の目撃データーより各市町村、増減が確認できます。
伊勢原市、相模原市緑区、厚木市の目撃情報が多くなっております。
山中のみ別表でも確認して増減を確認してみます。

2015~2019年度(山中)クマ目撃地域比較表
山中での目撃は、(青字)厚木市と伊勢原市が低く、(赤字)相模原市、清川村、松田町、山北町、秦野市などで目撃件数が多くなったことになります。

やはり各市町村の山中でエサを求めているのでしょうか。

前年度より目撃情報が多い場合は赤色数字、少ない場合は青色で表示しております。

山中では2018年度に続き、一部で目撃されている市町村が多く見られます。
気になる人里ではどう変動しているのでしょう。

2015~2019年度(人里)クマ目撃地域比較表
人里で目撃される数は前年度よりも多く、クマの行動範囲が広くなっていることがわかります。

このデーターによりクマが身近に接近する場合が考えられるのではないでしょうか。

山中よりも人里へという行動パターンが読み取れます。

2019年度の資料は、令和2年1月10日までの情報なのでさらに3月末までだと情報は多くなっているはずです。



おわりに

神奈川県のクマは減少傾向なのか?増加傾向なのか?2015(平成27年)~2019年度(令和2年1月10日)までの熊出没情報をまとめてみた結果、やはり人里へ現れるクマは増加傾向でした。

神奈川県も例外ではかった。

資料から考えると、伊勢原市と相模原市緑区、厚木市が今後も多く目撃される可能性ある地域ではないでしょうか。
クマが活動しやすい時間帯は注意したい気持ちになります。

さらに調べていて気になったことは、同じ日にいろんな場所で目撃情報あったことです。

今後登山だけでなく、車やバイク、サイクリング中に接触事故が考えられると予想。

四季を問わず、神奈川に生息するクマは冬眠が浅いように思えます。
山中でエサを探すより、やはり人里に行き畑で作った野菜、秋には果樹園と効率よく餌場を広げているように思えます。

クマよけには鈴という考えも浮かびますが、「人の気配を感じても逃げないクマ」が増えてくるのではないでしょうか。

今は、人里に数十日間、現れると情報から捕殺する傾向だと考えられます。

冬眠しない熊は、「穴なし」と言われて凶暴化する傾向だそうです。
傷を負ったクマ、子持ちクマも危険だそうです。

また、人間の作った作物のエサ場を母親クマが理解していると、子熊へと伝わり益々人里へという悪循環になると言われております。

やはり共存は難しいのでしょうか。

過疎化が進み限界集落となったらどうなるのか?

温暖化で生態系が崩れてきたのでしょうか。





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