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乾電池やボタン電池を誤って誤飲すると人間は痙攣(けいれん)を引き起こすのでしょうか?
ある映画を観たときのワンシーンです、終身刑となっている囚人が別の事件で調査協力、見返りにもらったラジオ、ラジオを聞くのではなく実は脱獄を企てており、ラジオで使っていた電源である単三電池×2本を丸呑みし病院に運ばれます。
ストレッチャーで運ばれている間、囚人は全身痙攣(ぜんしんけいれん)しながら処置室へ運ばれると自ら単三電池を吐き出し、正気になり突如窓から逃げだしますが結局再最後は逮捕されてしまうワンシーンでした。
インパクトのある全身けいれん発作でした、電気ショックをしばらく与えたような動きで、両手両足を4人がかりでおさえる行動、本当に乾電池やコイン型のボタン電池を飲む(誤飲)と死にいたるような症状や行動になるのでしょうか?
希にニュースや特番などで子どもが誤って飲んでしまったというのは聞きますが、全身けいれん発作までするというところまで話題になっておりません。
実際のところどうなのでしょうか?
乾電池を誤って飲み込んでしまった場合(誤飲:ごいん)どうなるのか調べてみました。
乾電池(かんでんち)の種類
乾電池には、マンガン乾電池とアルカリ乾電池の二種類があります。
マンガン乾電池は(黒・赤)色したものです。(表示も掲載)
こちらがマンガン乾電池(黒)単3 1本1.5Vです。
マンガン乾電池(赤)単3 1本1.5Vです。
こちらがアルカリ乾電池、単4 1本1.5Vです。
見た目は、マンガン乾電池(赤や黒色)、アルカリ乾電池(ゴールド色)と一般的な色あいで販売されてますが、それぞれの違いは何でしょうか?
マンガン乾電池とアルカリ乾電池の違い
乾電池内にプラス極(二酸化マンガン)マイナス極に(亜鉛)を使用しており、材料の量と形が違い中の作りが違う。
材料の量が違うため、マンガン電池とアルカリ電池ではパワーが違うそうです。
アルカリ乾電池は出力のパワーがあり、長持ちで大きな電流を必要な場合の機器に向いています。
デジタルカメラ、懐中電灯、ガスコンロ点火用
マンガン乾電池は出力が弱いため購入する方が少ないと思われがちですが、逆にアルカリ乾電池よりも工夫次第でメリットが高いことがあります。
休ませると出力を回復する性質を持っているためです。
アルカリ乾電池にはその性質がありません。
しばらく休ませることで電圧が回復するマンガン乾電池は小さな電流で使う機器に向いています。
掛け時計、置き時計、リモコン、携帯ラジオ
マンガン乾電池の赤と黒の差ですが、黒の方が1.4倍ほど容量が多いそうです。
一部の電化製品にはマンガン乾電池の方が長持ちだったりするので使い方考えて見るとお得になりますからオススメです。
乾電池の形
一般的には、単1、単2、単3、単4、単5、006P形の6種類があります。(一般以外にもあります)
もちろん、マンガン乾電池、アルカリ乾電池もそれぞれ販売されています。
それぞれの形を確認したいと思います。
左:単一アルカリ乾電池、右:単二アルカリ乾電池
左:単三アルカリ乾電池、右:単四アルカリ乾電池
大きさと太さの違いが理解できると思います、私の場合は災害用として単一~単四アルカリ乾電池を備蓄していましたが、マンガン電池も必要かも今後の購入に取り入れたい考えです。
単3電池をアダプターに入れるだけで単1電池になる! スマイルキッズ 単3電池が単1電池になる電池アダプター ブルー 4個セット ADC-310BL2P
単三乾電池が単一乾電池に利用できる便利なアダプターです。
災害時にも役立つかもしれません。
100円均一でもいろんな変換アダプターが販売されてますから災害用に購入しておくのもお得でお勧めのです。
ただし、混ぜて使うのは避けてください、混ぜると加熱し破裂する場合もあります。
中古電池と新品電池を混ぜるのも避けるのがベストです。
単五、00P形は家庭では使用していと思いますが、種類ですから参考に画像掲げます。
左:単三、中:単四、右:単五アルカリ乾電池です。
比較すると単4サイズより小さいので誤飲になる可能性が考えられますね。
左:単二アルカリ乾電池、右:00P形9Vアルカリ乾電池です。
単2サイズに近い四角い乾電池です。
00P形9Vの四角い乾電池ですが飲み込む誤飲は大きいので大丈夫だと思いますが、注意しなければならないことがあります。
よく見ると、プラス極とマイナス極が左右にありますが、プラス極とマイナス極を舌で舐めると通電し舌の周りが感電してしまうのです。
1.5Vの乾電池とは違いこちらは9Vあるのでかなり舌がしびれて危険です。
何でも口に入れようとする年齢期のお子さんがいるご家庭では気をつけてください。
ボタン電池
ボタン電池の種類は豊富で、大きさも熱さも異なるのがボタン電池です。
様々な機器に用いられており、見逃してしまい誤飲になる場合が多い。
調べてみると、アルカリマンガン電池、水銀電池・酸化銀電池・リチウム電池等様々です。
中でもアルカリマンガン電池、水銀電池は家庭内での使用が多く事故発生率が高い。
この画像の定規と比較すれば小さいことがわかります。
左画像 LR44:電卓、ゲーム、補聴器、ラジオ
右画像 LR41:おもちゃ用
家庭ではいろんなものに実は利用されていたのです。
ボタン電池の頭に「LR」という記号の電池の種類は何でしょう?
LR:アルカリマンガン電池
MR、NR1:水銀電池
SR:酸化銀電池
BR、CR、GR、CL:リチウム電池
先ほど申し上げましたが、LR、MR、NR1のボタン電池は家庭で使用されている場合が多いので注意してください。
飲み込む恐れがある危険な乾電池
国民生活センターの調べでは、誤飲事故は8歳以下の子どもの事故であるといわれてます。
特に多いのは0歳児と1歳児、通院や入院治療も必要な症状となっている。
単四乾電池:テレビのリモコンに使われている、1歳2ヶ月の子でも飲んだ報告事例があります。
単四乾電池:エアコンのリモコン
単四乾電池:懐中電灯
単?乾電池:置き時計
単?乾電池:おもちゃ、玩具(誕生日、クリスマスプレゼントに注意)
ボタン電池:キッチンタイマー
ボタン電池:LEDライト付き耳かき(照明付き)
ボタン電池:補聴器
ボタン電池:基礎体温計
ボタン電池:おもちゃ、玩具(誕生日、クリスマスプレゼントに注意)
コイン電池:ボタン電池同等の利用もされている
飲み込んだ場合の症状
調べて見ますと乾電池を飲み込んだ場合は、通常なら無症状で40~72時間後に排出されるようです。
ただし一ヶ所に留まると潰瘍(かいよう)や消化管穿孔(しょうかかんせんこう)をおこす可能性があるようです。
穿孔(せんこう)とは、穴をあけること、穴があくこと。
また食道で留まった場合は、組織が腐食を起こす可能性があるそうです。
ボタン電池の場合も同じく一ヶ所に留まると放電が起こり、粘膜を腐食してしまう可能性があるます。
消費者庁の動画を見てみたいと思います。
Youtube動画:1分53秒です。
コイン形電池(リチウム電池)、ボタン電池を誤って飲んでしまった場合、鶏肉を使った組織破壊はインパクトのある動画だったと思います。
初期症状:嘔吐、胸の痛み、咳、腹痛、下痢
重い症状:食道や胃の粘膜に腐食や穿孔をおこす
口をすすがせて病院へ受診します。
名医による誤飲した場合のアドバイス
名医によると、「ボタン電池を誤飲してしまった場合は、死に至るケースもあるので救急車を呼んで一刻も早く受診してほしい」といわれてます。
電池の放電などにより重篤な消化管障害を引き起こし、敗血症(感染)や出血により死亡に至る恐れさえあります。
また、はっきりしない場合でもレントゲン撮影で電池の有無が確認できるため受診を勧めてます。
誤飲させない予防法
子どもの手の届かない場所で管理する、できれば鍵のかかる場所。
誤飲の恐れのある製品は、あらかじめ把握しておく。
電池が見当たらない場合は、「誤飲」を疑う。
電池ケース、カバーが開かないようにテープなどで巻きつける。
子どもが見えるところでは電池交換をしない、隙を見て飲み込む場合がある。
使用済み電池はすぐに処分する。
一般財団法人電池工業会では、2018年6月19日に誤飲防止パッケージを導入。
乳幼児の誤飲を防止するためハサミを使わないと開けられない工夫が施されました。
1歳以上なら電池を誤飲してしまった場合、ハチミツで応急できる処置方法?
急な措置が必要ということで医療機関に搬送するまでの間、何か手段があるはずということで、米国ペンシルベニア州にあるフィラデルフィア小児病院の医師の研究グループがブタで実験、ハチミツを飲ませることを推奨する論文を発表した。
乳幼児がボタン電池を誤飲した際、一般家庭によくあるような飲み物や薬品のどれがいいか比較した発表です。
研究グループは、複数の飲み物などで実験を行い、粘性も高く弱酸性のハチミツがボタン電池によるアルカリ性を中和する作用を見つけ、重度の化学やけどや壊死などの合併症を防ぐために最も効果があると結論づけた。
1歳以上なら病院へ搬送するまでの間なら、応急処置としてハチミツが効果があるようです。
ただし、1歳未満の乳幼児にハチミツを食べさせると乳児ボツリヌス症の危険性があるために注意が必要だとしています。
厚生労働省
ハチミツは1歳未満の赤ちゃんにリスクが高い食品です。
ボツリヌス菌は、土壌中などに広く存在している細菌です。
ボツリヌス菌が食品などを介して口から体内にはいると、大人の腸内では、ボツリヌス菌が他の腸内細菌との競争に負けてしまうため、通常、何も起こりません。
一方、赤ちゃんの場合、まだ腸内環境が整っておらず、ボツリヌス菌が腸内で増えて毒素を出すため、便秘、ほ乳力の低下、元気の消失、泣き声の変化、首のすわりが悪くなる、といった症状を引き起こすことがあります。
ほとんどの場合、適切な治療により治癒しますが、まれに亡くなることもあります。
なお、1歳以上の方にとっては、ハチミツはリスクの高い食品ではありません。
1歳以上なら一刻を争うケースも多いはず、ハチミツ応急処置は覚えておいてもよいかもしれませんね。
おわりに
誤飲しても保護者が気付きにくい電池誤飲事故、自宅のご家庭に潜んでおります。
電池誤飲事故の他に、タバコ、薬(医薬品)、お金(硬貨)、アルコール(酒)、ちいさなおもちゃ、おかしなどの乾燥剤、ビニール、パック型液体洗剤、殺虫剤なども多く事故が発生していますから気をつけてください。
こども以外にもペットの誤飲もありますから、室内で飼われているペット(犬・猫)にも注意が必要です。
何でも口にしてしまう時期(発達段階)があるので、身の周りを片付ける整理整頓も重要かもしれません。
冒頭での乾電池をを飲み込むと人間は痙攣(けいれん)発作するのか?
調べたのですが、けいれん発作するというの初期症状はまったくありませんでした、映画による演技だったようです。
お騒がせしました。
乾電池誤飲事故数をSNSでも調べてみたのですが、2018年での誤飲事故数は減っている?
ニュースや報道での特別番組もないようなので、めでたしでしょうか?それとも潜んでいるのでしょうか?
はじめてパパ、ママになる方は気をつけてください。
電池誤飲ニュースが報道がない事を願っております。
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